ドナルド・キーンさんは、日本社会を支えている根底に高い教養を背景にした「お互いさま」の共同体意識があると感じていた。日本文化を世界に伝え続けてきた彼の心に、それが何度となく染み込んできた ▼キーンさんが京都大大学院に留学中の出来事だ。竜安寺の石庭を見ていたら住職の奥さんが黙って一服の茶を置いていったり、室生寺で雨に降られたとき、返ってこないかもしれない傘をおばあさんが貸してくれたりしたことも...
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