刑事裁判をやり直す再審手続きの長期化が極めて深刻として、大阪弁護士会などは15日、大阪市内で再審法改正の早期実現を訴えるシンポジウムを開催した。1966年の「袴田事件」で死刑確定後、昨年に再審が始まり9月に判決が言い渡される袴田巌さん(88)の姉ひで子さん(91)が壇上に立ち「巌だけが助かればいいと思わない。ぜったい改正をしなければならない」と話した。
シンポジウムでは、今年3月に法改正に向け超党派の議員連盟が発足したことなどを紹介。法改正では証拠開示のルールを具体的に定めることや、審理長期化の原因となっている検察側による異議申し立てを禁止する必要があると登壇者らが訴えた。