営利目的で大麻を栽培したとして、福島署は13日午後3時20分、大麻草栽培規制法違反(営利目的栽培)の疑いで、東京都江戸川区、会社役員の男(30)、東京都墨田区、会社役員の男(27)の両容疑者を現行犯逮捕した。大麻取締法の改正に伴い、12日に施行された「大麻草栽培規制法」での摘発は東北で初めて。
逮捕容疑は、両容疑者は共謀し、茨城県つくば市内の建物で、営利目的で大麻草を栽培した疑い。同署は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。
同署や県警組織犯罪対策課によると、建物から福島県警として過去最多となる大麻430鉢(末端価格1億750万円)を押収した。建物は3階建ての元店舗で、3階全てを賃貸していたとみられる。栽培は2階部分の600平方メートルを使って行われており、室内には複数の扇風機やライトなども設置されていた。建物の周辺には住宅や店舗があるという。同署は大麻の量も多いことから、自己消費などではなく営利目的で栽培していたと判断した。2人は別の会社役員という。
福島署が進めていた別の覚醒剤事件の捜査が端緒となった。同署は2人の関係性を調べるとともに、他にも栽培に関与した人物がいるとみて調べている。
同署は県警組織犯罪対策課と捜査した。法改正に伴い、大麻は麻薬取締法で定める「麻薬」の一つとなり、使用も罰則対象になった。大麻取締法は大麻草栽培規制法に名称を変えた。