福島県は2日、郡山市のビッグパレットふくしまに、災害で断水、停電した時でも水洗トイレを継続して利用できる「e6s(エシックス)システム」を導入した。日大工学部(郡山市)発のベンチャー、エシックス(横浜市)と同学部が共同開発した循環型システムで、導入は全国で初めて。
水洗で流した汚物を固形物と水に分離して処理するシステムで、水は活性炭を利用した三層の水処理装置を使ってトイレ用に再利用する。
汚物を大幅に減容することが可能で、専用のフィルターで簡単に回収、処分できる。福島イノベーション・コースト構想推進機構の事業の一環で開発された。
導入セレモニーが同施設で行われた。鈴木竜次県危機管理部長が「導入は被災者の健康維持につながる。避難所の環境改善に努めていく」と述べ、同機構の戸田光昭専務理事、同社の高波正充社長、同学部の浅里和茂次長もあいさつした。同学部の中野和典教授がシステムを説明した。