月が手前を通過することで土星が隠れる天文現象「土星食」が8日夜、各地で観測され、福島東稜高の科学部が撮影に成功した。
国立天文台によると、国内の広い範囲で夜に土星食が起きるのは2002年3月以来になる。同部は午後6時半ごろに半月の左斜め上から潜入し、同7時ごろに右斜め下に抜ける出現の様子を確認した。15秒ごとに撮影したという。
部長の菅野華凜(かりん)さん(3年)は「悪天候の中、撮影に成功してほっとした」と胸をなで下ろし「珍しい現象に立ち会えてうれしく、一生の思い出になった。月の端から見える土星がかわいらしかった」と話した。