福島県二本松市のパン職人星野里沙さん(33)は、県トップブランド米「福、笑い」を活用して食パンとシフォンケーキを開発した。星野さんは「福、笑い」ならではの甘さや粘り気のある歯応えに着想し「パンやお菓子で『福、笑い』のおいしさを発信し、農家を応援したい」と意気込んでいる。
星野さんは香川県出身。結婚を機に二本松市に移住した。「オーガニック&グルテンフリー(小麦粉を使わない)」を掲げ、無農薬や有機肥料で栽培したコメと農作物などを使ってパンや菓子類を製造している。
6月に大玉村を訪れた際に「福、笑い」と出合い、その味わい深さに感動したという。村内で「福、笑い」を栽培する伊藤洋さん(48)の協力を受け、直ちに商品開発に乗り出した。「福、笑い」をペースト状にして食パンに取り入れ、シフォンケーキには米粉を使った。
星野さんは「ほかの材料とバランスを取りながら独特の甘さと粘り気、弾力を表現するのが難しかった」と約1カ月の試行錯誤を振り返る。その上で「食パンは小麦粉を一切使っていないので、小麦アレルギーの人も安心して食べられる。シフォンケーキは生クリームをホイップしてモモと一緒に食べるのがお勧め」とPRした。
あす大玉で販売
星野さんは15日午前10時から、大玉村のあだたらの里直売所で食パン(千円)とシフォンケーキ(2500円)を販売する。ともに10個限定。