川内村の「かわうちワイン」は、村で収穫したブドウを使った初めてのスパークリングワインを完成させた。村は、東京電力福島第1原発事故後の産業創出の一環としてワイン造りを推進しており、これまで醸造した白、赤に続く新商品としてクリスマス商戦に売り出していく。22日に村内で試飲販売会を開き、関係者が果実の風味豊かなワインの味を楽しんだ。
メルローを使った「ロゼスパークリング」とシャルドネを使った微発泡の「ペティアン」の2種類を販売する。ロゼスパークリングは800本製造し、価格は3850円。やわらかな泡立ちで、爽やかではつらつとした酸味が際立つ味わいに仕上がった。ペティアンは350本製造し、価格は3520円。口当たりは滑らかだが、きりっとした果実の風味を感じられる。
試飲販売会で、かわうちワインの猪狩貢社長は「皆さんに愛されるワイン造りに尽力していきたい」とあいさつした。続いて遠藤雄幸村長が「震災後に川内村をたくさんの人が応援してくれた。ワインには『感謝の泡』が詰まっている。ブラボー」と、かわうちワインの新たな取り組みにエールを送った。
村外の販売は23日からで、福島市の県観光物産館で購入できる。販売開始を記念して23日午後2時から、同所で試飲販売会が開かれる。ワインの問い合わせはかわうちワイン(電話0240・25・8868)へ。