ミャンマーで差別や迫害を受け、難民となるイスラム教徒少数民族ロヒンギャをテーマにした絵本が「世界難民の日」の20日に出版される。制作した絵本作家の由美村嬉々さん(65)は「人権侵害や貧困にあえぐ人たちがいる事実を、大人も子どもも知る機会になってほしい」と願う。
「ぼくたちのことをわすれないで ロヒンギャの男の子・ハールンのものがたり」(佼成出版社)は、主人公ハールンが、国軍の迫害によってミャンマーを追われ、隣国バングラデシュの難民キャンプで生活する姿を描く。
多くのロヒンギャが住む群馬県館林市で面会を重ね、取材やキャンプの写真を基に、民族衣装や食事などの細部にこだわった。