厚生労働省が29日発表した近畿2府4県の10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比で0・01ポイント上昇の1・15倍となった。2カ月連続で上昇した。対前年同月比では製造業が上昇、建設業や宿泊・飲食業は下落した。総務省が公表した近畿の10月の完全失業率(原数値)は前年同月比0・1ポイント改善の2・8%だった。
大阪労働局によると、製造業で半導体需要が伸びて求人を増やす企業がみられた。建設業では大阪で賃金を上げる代わりに採用人数を抑える動きがあった。京都の宿泊業では施設内のレストランを営業休止し、宿泊業務に人を充てて省人化を図る企業もあった。
府県別の有効求人倍率は京都1・23倍、大阪1・21倍、奈良1・17倍、和歌山1・10倍、滋賀1・03倍、兵庫1・02倍。和歌山以外の2府3県は上昇した。