米モデルナは17日、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの混合ワクチンを2027年までに日本で導入することを目指すと発表した。神奈川県藤沢市で記者会見したステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「厚生労働省に提出する書類の準備を進めている。半年から1年ぐらいで申請したい」と話した。
同社によると、開発しているのはメッセンジャーRNA(mRNA)を使ったワクチン。実用化されれば1回の接種で両方の免疫をつけることができ、医療機関や接種を受ける人の負担が軽減されると見込む。
日本国内で使われる同社製の新型コロナワクチンは、海外で製造されたものを輸入している。同社は今後、藤沢市の「湘南ヘルスイノベーションパーク」に国内初の製造拠点を設け、コロナワクチンなどの2~3年以内の製造開始を目指す。
モデルナは、混合ワクチンの臨床試験(治験)で、新型コロナとインフルエンザともに、既存のワクチンより強い免疫反応が起こり、有効性が確認されたとしている。