東京でうまくいかないことがあった時に思い出すのは、幼いころから見ていた古里の原風景だった。 大学を卒業し、友人たちが都内の出版社の写真部などに就職する中、私は福島に帰ることを決めた。物心がついたころ、田植えの時期になると家族や親戚が一列に並び、手作業で苗を植える姿があった。あぜ道で昼寝から目を覚ますと、地面から10センチほどの目線の高さにはツクシや鮮やかな花々が広がっており、その先には雄大な稜線...
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