遅筆堂の雅号を持つ作家の井上ひさしは手書きにこだわった。「手で書いたことは忘れない。書いていくうちに何か残るのです」。パソコンを使わず携帯電話もない。「手が記憶する」というゲーテの言葉を信じ、時間をかけて筆を運んだ ▼苦しみや悲しみは生まれ持っているが、笑いは人間が作る。「人間の言葉で笑いを作るのが一番人間らしい仕事」と使命を定めた。「記憶した手で新しいことを作っていく」と語り、手の職人を生...
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