【ワシントン共同】米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は11日、辞意を表明した。来年1月のバイデン民主党政権の任期終了に合わせて辞任する。トランプ次期大統領は1期目の2017年にレイ氏を長官に指名したが、その後関係が悪化。10年間の任期満了を待たずに解任するとの観測もあり、レイ氏は自ら身を引くことを選んだ。
トランプ氏は機密文書持ち出し事件を巡り、FBIが私邸を家宅捜索したことを非難し「レイ氏が辞任し、司法を武器として利用できなくなる。米国にとって偉大な日だ」と自身の交流サイト(SNS)に投稿した。
トランプ氏は11月30日、次期FBI長官に元国防総省高官のカシュ・パテル氏を指名すると発表した。パテル氏は就任すれば初日にFBI本部を閉鎖すると主張したことがあり、上院での人事承認が難航する可能性がある。
米メディアによると、レイ氏はFBI職員を集めた会合で「現政権の任期終了まで務め、辞任することがFBIにとって正しいことだと判断した」と述べた。