サントリーホールディングスの新浪剛史社長が11日、共同通信のインタビューに応じ、2030年に米国での酎ハイ販売量を1千万ケース以上に伸ばし「まずは市場で3位になる」との目標を明らかにした。「―(マイナス)196」ブランドなどの主力商品に加え、ユズや梅など日本らしい風味を生かした商品を投入する考えも示した。
サントリーは30年に、世界全体で酎ハイの売り上げを30億ドル(約4500億円)に拡大し、世界トップになる目標を掲げている。新浪氏は「米国ではビールやワインからの移行がある。インドも潜在性が大きい」と強調した。米国では現地で商品開発も手がけ、消費者の需要に素早く対応する。
新浪氏は25年春闘で7%程度の賃上げを目指す方針を公表している。狙いについて「中途採用社員も増える中で、人材の奪い合いになる。こういう会社がいいと選んでもらいたい」と説明した。
社長に就任してから10年。新浪氏は今後の去就について「酎ハイで世界一になる目標は達成できていない。今、会社を去りたいとは思っていない」と話した。