戦争の記憶を後世に伝える語り部の養成に向け、日本遺族会が11日、東京都内で「平和の語り部研修会」を開催した。遺族会女性部の約100人が参加し、語りの実演や紙芝居を使った継承の在り方を学んだ。
研修会では徳島県遺族会の浜順子副会長(83)が中学生への語り部活動を再現し、不安だった疎開体験や沖縄で戦死した父親について話した。米軍に生身の体で突撃した最期を知り「胸がつぶれるほどの衝撃。知らなければよかったと思ったが、悲惨な最期を伝えていかなければならない」と述べた。
群馬県の高崎市遺族の会は、特攻隊員の遺品が戦後50年以上たって米国から遺族に戻った話を紙芝居にしたと報告した。