フィンランドのオルポ首相は11日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、ウクライナ侵攻を続ける隣国ロシアについて「われわれは恐れていない。(戦いへの)備えはできている」と訴えた。北朝鮮のロシア派兵とロシアによる北朝鮮への軍事技術供与にも言及し「フィンランドと日本は共に(隣国からの)脅威を抱えている」として、日本に安全保障面での協力を呼びかけた。
フィンランドはロシアと約1300キロの国境を接する。ウクライナ侵攻を受けて軍事的中立路線を放棄し、昨年4月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟した。
オルポ氏は今後、米国製の最新鋭ステルス戦闘機F35を導入し、陸海軍の戦力も増強すると強調した。戦時を見据えて官民を挙げ、防衛能力やインフラ保護など社会機能を維持する仕組みを整えたと自信も示した。
また、ウクライナ情勢を巡っては、ウクライナ国民の希望に沿った停戦を支援したいとし「停戦後、独立国家としてNATOと欧州連合(EU)加盟を決めるべきだ」と主張した。