【ソウル共同】韓国与党「国民の力」の韓東勲代表は6日、尹錫悦大統領が3日に「非常戒厳」を宣言した際に「主要な政治家を逮捕し収監しようとした」と指摘し「大統領の速やかな職務執行停止が必要だ」と述べた。尹氏の弾劾訴追案に反対する党方針を5日に決めていたが、賛成する意向に転じた。与党は韓氏の発言を受け、議員総会を断続的に開いて党としての対応を協議。報道官は反対するとの党方針変更は議論していないと述べ、意見の違いが明確となった。
弾劾訴追案は7日に国会で採決が予定され、与党の8人以上が賛成すれば可決される。韓氏の発言により造反者が何人出るかが焦点だ。同党の議員2人が賛成する意向を示した一方、尹氏に近い議員らが巻き返しを図っているとみられる。
韓国メディアによると、この発言後に韓氏は尹氏と面会したが、韓氏は与党議員らに「判断を覆すほどの話は聞けなかった」と説明した。韓氏は国会議員でなく、弾劾訴追案への投票権はない。